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2015.09.15

Excuse

 朝一番。今日は昼前に早退することを職場に告げた。突然の申し出だったが、全員が快諾してくれた。明日からの出張の大変さは理解してくれていたらしい。
 ほんのすこしだけ仕事をして、わずかばかりの引き継ぎを済ませた。午前10時には職場を出た。家でやるべきことが沢山あった。

 家へ帰って、カッツのゼクトをあけた。朝から作っておいたサンドイッチをかじりながら、グラスを重ねた。今日も阿蘇は、静かな灰白色の噴煙を上げている。カッツの白ブドウ色と噴煙の灰白色とは、どこかしら似ている部分があった。

 ふと、職場帰りのことが引っかかった。
 職場を出るときのこと。後輩の黒沢君が私を見るなり、「なむなむ」と手を合わせてきた。そのとき私は、とりあえずひっぱたいておこうと思って、手にしていたハードカバーの会計法規集で彼を叩いておいたのだけれど。そのことが妙に気にかかった。気にかかったといってももちろん、叩かれて気味悪く喜んでいた黒沢君のことではない。そうではなく、どちらかといえば私自身のほう――。

 ストレス反応。唐突にその言葉が頭に浮かんだ。調べてみる。すぐさま、納得できる文章が目に入った。
「一定期間に渡って継続的なストレスを受けると、人は攻撃的になったり、またアルコールに依存したりする。それはストレスに対する正常な反応である」
 そんな、内容。

 私は、ストレスを感じているのだろうか。全くない、とは言えなかった。アルコールへの依存はいつものことだけれど。
 しかし、「とりあえずひっぱたいておく」という攻撃性は――よくよく考えてみると、やはりこれもいつものことかもしれなかった。「こらっ」と叱って、本で頭をコツンと叩いておく。そうすると大抵のことは、丸くおさまっていたように思えた。

 グラスのカッツに、クレーム・ド・カシスを落とした。たちまちグラスに咲く、バラの色。このカクテルをキール・ロワイアルと呼ぶことは、どんな時でも許されない。何の違いもないように見えても、全く同じものであるように見えても、両者の間には厳然とした壁が存在している。ちょうど、私たちの過ごす今日が、昨日までの日々の中を探してみてもそこに、ひとつとして同じものが存在しないように。

 明日からしばらく、私は遠いところへ行く。この日記の更新も出来ない。出張の予定は1週間だ。
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